#科研費のコツ50 研究のイメージがわく程度には具体的に!とは逆に、具体的すぎるのも問題です。

本研究では○○○(○○○社製)を用いて○○○を25℃で30分間反応させ、その後○○○を用いて○○○を検出し、○○○変法で定量する。

25℃ではなく31℃だろうが、〇〇〇社製ではなく△△△社製だろうが、研究計画を審査するうえではどうでも良いことです。

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こうした過度に具体的な内容は研究計画欄と研究遂行能力欄でよく見られます。

研究計画

本研究では、日本人屍体30体60膝(10体20膝/年)を用いて研究を実施する(〇〇〇大学医学部倫理委員会承認番号〇〇〇)。年間に準備可能な遺体に限りがあるため、1年に10体20膝を用い、3年間で30体60膝を検証する。

1.〇〇〇の同定

大腿骨頭から足関節までを含む下肢全体を骨盤から離断し、〇〇〇と〇〇〇を含む腕関節内の靭帯を全て残し、離断した〇〇〇から軟部組織を除去する。本研究では、〇〇〇を関節内参照点とし、〇〇〇を関節外参照点とした。〇〇〇と〇〇〇のほぼ中央に存在する〇〇〇を同定する。同定した〇〇〇に〇〇〇を用いて2mm間隔で骨に垂直に穴をあけマーキングする。

とても具体的ですが、これじゃない感を感じる人もいるのではないでしょうか。

実際に申請者の方とその研究を行う技術補佐の方や大学院生であれば、こうした具体的な指示はとても助かるでしょう。しかし、この例文からは手順についてはわかりますが、審査員がもっとも評価したい、この方法はどれくらい目的の達成に有効なのか?や、そもそもこれによって何がわかるのか?がわからないまま延々と具体的な手順を読まされることになります。

研究遂行能力

臨床系の若手の方は経歴を書きがちです。他の分野では見られないので、MD特有の現象です。

20〇〇年4月から〇〇〇大学附属病院に勤務し、〇〇〇究業務に従事している。臨床では、〇〇〇として〇〇〇科での役割を考え、診療を行なっている他、〇〇〇の責任者として臨床業務にあたっている。また研究では〇〇〇を用いて〇〇〇の研究を開始する予定である。20〇〇年4月~20〇〇年3月までは、〇〇〇医療センターの〇〇〇として臨床、教育業、研究業務に従事していた。臨床業務で〇〇〇病棟で、〇〇〇業務に従事した。また、20〇〇年〇〇月からは厚生労働省のモデル事業である地域連携による〇〇〇支援モデル事業委託事業として〇〇〇を開設した。…

こうした経歴書のようなものを読んだ審査員が、「素晴らしい、採択!」とはしないでしょう。ここで求められているのは、「なぜ、他の人の申請書ではなくあなたの申請書を採択すべきだと、あなたは主張するのですか?あなた自身にはどのような研究遂行能力があるのですか?証明してください。」ということですので、ここで書くべきは、申請者自身がいかに本研究の遂行に必要となる能力や経験を有しているかの具体例や具体的な業績です。