申請書において表記ルールに絶対の基準はありませんが、申請書を通じて一定のルールで書くべきです。
大部分については揃えると揃えられるところはすべて揃えるで説明したので、表記ルールを別の側面から見てみましょう。
#科研費のコツ 102
— 科研費.com (@kakenhi_com) April 12, 2024
それほど長くは書けない申請書なのに、表記ルールが統一されていないために、読みづらく・不格好になっている例は多いです。
細かい点かもしれませんが、細かいことに目がいく≒他のところまで気を配っている、ということなので気をつけたいところです。https://t.co/MtFut5whA5 pic.twitter.com/MCWeO4C7PQ
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ヒント:小文字のLではなく1です。
なぜ表記の統一は重要なのか
審査員の理解を促すから
表記の統一は、読者が申請書の内容を理解しやすくする助けになります。表記がバラバラだと、その都度にそれが意味のある違いなのかを審査員は判断する必要がありますし、バラバラな表記は黙読のリズムも見出し、結果的に効率的な理解を妨げます。
審査員が読む際にストレスなく読めるようにすることは、内容の理解を促すとても良い方法です。
プロフェッショナルな印象を与えるから
もっとも大きなメリットは、比較的簡単に申請書の統一感を上げることができる点です。申請書の統一感は、この申請書がしっかりと練られた研究計画であることをアピールし、申請者がプロフェッショナルであることを示すためのもっとも良い手段です。
どんなに良い内容であっても、ちらかった印象を受ける申請書は高い評価を期待しにくいです。審査員は人間ですので、内容以外のところからも無意識的に大きな影響を受けており、そのことを本人が自覚していない(あくまでも内容に基づいて評点をつけたと信じ込んでいる)ことは良くあります。
見直しやすいから・効率が良いから
あるひとつの基準だけを適用するといったん決めてしまえば、見直しは非常に楽になります。統一する個所のリストに沿って、内容を意識することなくそのルールが適用されているかだけを機械的にチェックすれば済むからです。ルールの例外が多ければ多いほど判断に迷うことも増えます。
また見直し以外でも、書く時にもただ一つのルールがあれば余計なことを考えずに済み、本当に考えるべきところに時間を使うことができます。頭を使わずに統一できるところは統一しておく方が運用が楽なのです。
表記を揃えるにはどうすればよいか
これに関してはそれほどコツのようなものがあるわけではありませんが、いくつかのポイントを挙げます。
スタイルガイドの作成
見直しをする前に、揃えるべき項目のリストを作成するようにすると見落としが減ります。また、見出しや図などは事前にテンプレートを作っておいて先に埋めてから本文を書くというのも一つの作戦です。
第三者からのフィードバック
どうしても思い込みや思い入れがあるため、一人でのチェックには限界があります。可能であれば、上司や同僚、友人などにチェックしてもらいましょう。チェックを依頼する際にはどういう点に注目して欲しいのか(内容なのか、表記なのか)を伝えるとチェック精度が高まります。