大抵の申請書にはページ数制限があります。余白は絶対に許されないので、ページ数ギリギリに書くことが求められますが、数文字~数行がどうしても収まらない(収めると美しくできる)ケースはかなりあります。そうした時に使えるテクニックを紹介します。

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内容・表現の見直し

もっとも重要な点です。細かいテクニックを駆使する以前に、内容がこれ以上どこを削っても全体のバランスが崩壊するギリギリであることを確認しましょう。全ての文、文字の役割を再度チェックしましょう。

チェックリスト
  • 同じ表現を各所で繰り返して使っていないか。
    → 聞かれていることが異なっているにもかかわらず、複数個所で同じ表現があるということは、内容が適切でない可能性が高いです。同じ表現を繰り返さずに済むように内容を意図的に変えるようにしましょう。
  • 本当に聞かれていることだけに答えているか
    → 余計なことを書かず(それらは他のところで書く)、聞かれていることだけに答えているかを確認します。特に「背景と問い」の部分は問題点の指摘(問い)までであり、その先の研究目的や研究方法などについて書くと勇み足です。
  • 詳細すぎる情報を伝えていないか
    → 申請書を理解するうえで最小限の情報で十分であり、多すぎる情報はかえって審査員を混乱させます。
  • もっとシンプルに伝えられないか
    → 同じ内容であっても、もっとシンプルな表現が可能であることも多いです。冗長な表現が無いか見直しましょう。

これら全てを実施してもなお、数文字~数行はみ出る良いであれば、以下のテクニックを順に試しましょう。

文字間を詰める

数文字だけはみ出しているせいで1行を費やしている場合は、1行を詰めるためのコストが低くて済みます。はみ出した数文字を含む直前数行に対して文字間を0.1-0.2pt詰めてみて、期待通り1行削減できるかを確認しましょう。

図を見直す

図のサイズを見直すことや、#科研費のコツ96 申請書で使えるWordのコツまとめで紹介するように図のマージンを調節することでも1行を捻出できる可能性があります。なるべく読みやすさへの影響を減らしたいので、文以外のところから手をつけます。

行間を調整する

科研費.comでは行間[個体値]17-18ptを推奨していますが、数行を詰めたい場合は、行間をちいさくすることを考えます。

文章全体を指定したうえで(元からある注意書き等は含まない)、0.1ptずつ行間を小さくしていき、収まるギリギリの行間を調べましょう。16.5ptぐらいまでは許容できます。最終的には16ptくらいまでは可能ですが、ここまで行間を詰める前にできることはまだあるので、まずは16.5pt程度までにしておきましょう。

見出し間の空行を小さくする

申請書のテンプレートやフォントサイズ、行間の設定しだいでは、0.8行程度の空行が残ってしまうケースがままあります(1行には満たないので文は書けない)。こうした場合、見出し前の空行をわずかに詰めることで、1行を詰めることは比較的簡単です。

1行→0.75行→0.6行→0.5行→0.3行→0.2行

のように少しずつ空行を詰めて様子見します。空行は一か所だけではないので、全てを同じように設定する必要があり、まあまあ手間ですが読みやすさに影響しにくい箇所でもあるので、試す価値はあります。