学振には「研究に関する自身の強み」「今後研究者として更なる発展のため必要と考えている要素」「目指す研究者像」など、繰り返し自己分析を書く必要があり、それらは互いに連関しています。

本申請書記載の研究計画を含め、当該分野における(1)「研究に関する自身の強み」及び(2)「今後研究者として更なる発展のため必要と考えている要素」のそれぞれについて、これまで携わった研究活動における経験などを踏まえ、具体的に記入してください。

下記(1)及び(2)の記入にあたっては、例えば、研究における主体性、発想力、問題解決力、知識の幅・深さ、技量、コミュニケーション力、プレゼンテーション力などの観点から、具体的に記入してください。また、観点を項目立てするなど、適宜工夫して記入してください。

なお、研究中断のために生じた研究への影響について、特筆すべき点がある場合には記入してください。

(1) 研究に関する自身の強みでは、記述の根拠となるこれまでの研究活動の成果物(論文等)も適宜示しながら強みを記入してください。成果物(論文等)を記入する場合は、それらを同定するに十分な情報を記入してください。

(例)学術論文(査読の有無を明らかにしてください。査読のある場合、採録決定済のものに限ります。)著者、題名、掲載誌名、巻号、pp開始頁-最終頁、発行年を記載してください。

(例) 研究発表(口頭・ポスターの別、査読の有無を明らかにしてください。)著者、題名、発表した学会名、論文等の番号、場所、月・年を記載してください。(発表予定のものは除く。ただし、発表申し込みが受理されたものは記載してもよい。)

4.【研究遂行力の自己分析】

日本学術振興会特別研究員制度は、我が国の学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者の養成・確保に資することを目的としています。この目的に鑑み、(1)「目指す研究者像」(※目指す研究者像に向けて身に付けるべき資質も含め記入してください。)、(2)「目指す研究者像に向けて特別研究員の採用期間中に行う研究活動の位置づけ」を記入してください。

5.【目指す研究者像等】

これらはどのように書けば良いのでしょうか。

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学振の申請書における「研究に関する自身の強み」「今後研究者として更なる発展のため必要と考えている要素」「目指す研究者像」という3つの自己分析項目は、互いに深く連関しており、申請者の総合的な自己理解と研究方針を明らかにするために重要です。これらの項目をどのように連関させて書くべきか、以下に詳しく説明します。

1. 研究に関する自身の強み

このセクションでは、あなたの研究キャリアにおける特定の強みを強調します。これには、特定の技術、理論的な知見、実験的なアプローチ、データ分析のスキル、または特定の分野における専門知識などが含まれる可能性があります。

具体的な強みの特定

  • 技術的能力: 特定の実験手法、プログラミングスキル、データ分析能力など、あなたが特に優れている技術的な面を詳細に説明します。
  • 理論的知識: あなたの研究分野における理論的な背景や、特定の理論的枠組みに対する深い理解を示します。
  • 研究遂行能力: プロジェクト管理、研究チームのリーダーシップ、時間管理など、研究を効率的に進めるための能力を強調します。

過去の実例と成果

  • 研究成果: 発表した論文、参加した会議、受賞歴など、これまでの研究活動から具体的な成果を挙げます。
  • 実際の事例: 特定の研究プロジェクトや課題を取り上げ、その中で示した強みや解決した困難について詳述します。

2. 今後研究者として更なる発展のため必要と考えている要素

ここでは、あなたが自身の研究キャリアを発展させるために必要だと考える要素に焦点を当てます。これは新しい研究技術の習得、異分野との協働、研究アプローチの多様化、あるいは特定の理論や方法論に対するより深い理解などが該当します。

発展に必要な要素の特定

  • 新しい技術や知識: 習得を目指す新たな研究手法、理論、技術などを特定します。
  • コラボレーションの必要性: 他分野の研究者との共同研究の機会、国際的な研究ネットワークへの参加など、外部との協力の必要性について述べます。

発展への道筋

  • 短期的・長期的目標: これらの要素をどのように習得し、研究キャリアに統合するかの具体的な計画を立てます。
  • 潜在的な課題とその解決策: 新しい技術を学ぶ際の障壁や、異分野との協働における挑戦など、予想される課題とそれに対する対策を考慮します。

3. 目指す研究者像

この部分では、長期的な視点からあなたが目指す研究者の姿を描きます。これには、あなたが達成したい学術的目標、影響を及ぼしたい研究分野、貢献したい社会的・学術的価値などが含まれます。

長期的なキャリアビジョン

  • 研究分野での目標: あなたが研究を通じて達成したいこと、影響を及ぼしたい分野や社会的問題について説明します。
  • 理想とする研究者の資質: 独創性、批判的思考能力、社会への貢献など、目指す研究者として持つべき資質や能力を特定します。

その実現に向けて

  • 具体的なステップ: 目指す研究者像に近づくための具体的なステップやマイルストーンを設定します。
  • 長期的な計画と短期的な目標: 目指す姿を実現するための長期計画と、それを実現するための短期的な目標を組み合わせます。

これらの項目をどう連関させるか

  • 相互関連性の強調:あなたの「現在の強み」が、今後の「発展のために必要と考えている要素」とどのように連携しているかを示し、これらがどのようにして「目指す研究者像」へと結びつくのかを説明します。
  • 具体性と実例の提供:過去の研究や成果を例に出し、それらがどのようにあなたの現在の強みとなっているか、またそれが将来の発展にどう役立つかを具体的に説明します。
  • キャリア計画の展開:短期的な目標(発展のために必要な要素)と長期的な目標(目指す研究者像)を結びつけ、あなたのキャリア計画がどのように段階的に進展していくかを描きます。

これらの自己分析を通じて、あなたが自身の研究キャリアに対して深い洞察を持ち、その発展に向けて具体的かつ戦略的な計画を持っていることを示すことができます。これは、学振のような研究助成を申請する際に非常に重要な要素となります。