海外学振の「海外で研究する意義」で聞かれていることは「なぜそこが最も研究に相応しいのか?」です。 材料・機器・手法がある、研究のマッチング、人的交流、多様な分野に触れられる、などが該当します。 PIのすごさと申請書の良し悪しは別です。
#科研費のコツ 62
— 科研費.com (@kakenhi_com) March 2, 2024
国内外の学振で、受入研究室の指導者がいかにすごいかを連呼する人がいます。
「立派な指導者と研究するから、本申請もすごい」と言いたいのでしょうが、ちょっと無理筋です。
申請者あるいは研究計画そのものの価値や意義をダイレクトに伝えてください。https://t.co/IyhRr8Z89C pic.twitter.com/HdLT0p8sK7
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海外学振や国内学振における研究室の選定理由において、受入研究者を過度に持ち上げる方がいます。受け入れ先の研究者の受賞歴などその研究者の実績を申請書に盛り込むことで、受け入れ先研究者がその分野で優れていることを示す指標となりますが、受入研究者がすごいことと、あなたの申請書を採択するかどうかはあまり関係がありません。単に受け入れ研究者の実績や評価を述べるのではなく、その研究室を選んだ具体的な理由と、そこでの研究が自身のキャリアや研究目的にどのように貢献するかを明確に示す必要があります。
選定理由に関しては、以下の点を強調することが有効です
- 受け入れ研究者との既存の関係や過去の共同研究。
- 受け入れ研究室で利用可能な特定の技術、材料、装置、またはその研究環境が自分の研究にどのように適しているか。
- 受け入れ研究者やその研究室の専門性が自分の研究テーマとどのようにマッチしているか。
- 着任後すぐに研究計画を開始できること。
- 研究テーマに関連する最先端の設備や技術、知見が受け入れ研究室にあること。
- その研究室や周囲の研究機関が持つ国際的な人的ネットワークや研究環境。
- 海外での研究経験が自身のキャリアや将来の研究にどのように役立つか。
これらのアプローチにより、申請書は単なるPIの実績の羅列ではなく、あなたの研究計画の実現可能性、革新性、およびそれが海外研究室での滞在によってどのように強化されるかを示すことができます。