(2) 研究目的・内容等
① 特別研究員として取り組む研究計画における研究目的、研究方法、研究内容について記入してください。
② どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか、具体的に記入してください。
③ 研究の特色・独創的な点(先行研究等との比較、本研究の完成時に予想されるインパクト、将来の見通し等)にも触れて記入してください。
④ 共同研究の場合には、申請者が担当する部分を明らかにしてください。
⑤ 研究計画の期間中に受入研究機関と異なる研究機関(外国の研究機関等を含む。)において研究に従事することも計画している場合は具体的に記入してください。
令和5年度 学振PD
本研究の目的と方法などについて、4頁以内で記述すること。
冒頭にその概要を簡潔にまとめて記述し、本文には、(1)本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」、(2)本研究の目的および学術的独自性と創造性、(3)本研究の着想に至った経緯や、関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけ、(4)本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか、(5)本研究の目的を達成するための準備状況、について具体的かつ明確に記述すること。
本研究を研究分担者とともに行う場合は、研究代表者、研究分担者の具体的な役割を記述すること。
令和5年度 基盤(C)
申請書の注意書きは非常に重要ですが、何も考えずにそのまま見出しとして採用するのは危険です。「共同研究の場合には」「研究分担者とともに行う場合は」書いてください、という指示ですから、該当しない場合の記載は不要です。せいぜい数行ですが、ここを節約できれば、もっと他のことが書けるはずです。
#科研費のコツ 56
— 科研費.com (@kakenhi_com) February 25, 2024
「申請者が担当する部分」は該当すればという条件付きですので、該当しなければ項目自体を削りましょう。
わざわざ項目を立てて「該当しない」と書くと最低でも2行使ってしまいます。
ちょっとしたことですが、2行あればもっと書けるところがあります。https://t.co/5cRh2iauq8 pic.twitter.com/X78P55uL8G
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申請者の研究力を調べたい
こうした申請者の担当する部分を聞く意図は「ここに書いてある研究計画は全てあなたが行うのですか?あなた自身のアイデアですか?もし、そうではない場合、どこを見れば、あなたの研究力を評価できますか?」といったことです。
ですので、共同研究者が特にいない場合は、何も書く必要がありません。もしどうしても書きたい場合は「該当しない」と書いても良いかもしれませんが、見出しも含めると1-2行使ってしまう割に、内容を評価する上で参考となる情報が増えないので、紙面の有効活用という点では無意味です。
1-2行余計に書ければ、うまくいかない場合の対応、アイデアの根拠、予備実験の現況など審査員からプラス評価を引き出せる何かを書けるはずです。
もし、共同研究の内容を書いているのであれば、この部分は共同研究者がやって、この部分は申請者が担当すると明確に切り分けるようにしましょう。自分がやる研究に対する申請書ですから、「ほとんどの部分は申請者が担当する」、と書けるように研究計画を立ててください。
基本ルールに沿っているか確認したい
学振の場合は国内の受入研究者のもとで研究することが大前提として、特例として海外やその他の研究機関での研究も認められています。「『〇〇〇において研究に従事することも計画している』などの例外である場合は、そのことをちゃんと言明してください。」という意図もあります。
あまりにもルールから逸脱している計画になっているとマイナス評価になるかもしれませんが、通常の範囲であれば、書いておきさえすればプラスにもマイナスにもなりません。