小泉構文「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。」は典型的な同義語反復ですが、ここまであからさまではないにしても申請書において同義語反復はよく見られます。こうした例は文字数の割に内容が薄く、審査員にうまく伝えられません。
#科研費のコツ 29
— 科研費.com (@kakenhi_com) January 29, 2024
「本研究の問いは〇〇は〇〇か?である。〇〇は〇〇か?を検証することを目的とする。」
のように、同じ内容を繰り返す文章表現はさまざまな場面で繰り返し見られ、根深い問題です。
笑ってお終いにせず、頭をクリアにして必ず見直すようにしましょう。https://t.co/9SFIlMqEqr pic.twitter.com/hHl9QCeXmd
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ヒント:小文字のLではなく1です。
「ひとはひと」のような1文のなかでのトートロジーではなく内容的なトートロジーについてです。それぞれの項目で書く内容をしっかりと考えず、思いつくがままに書くと同じ内容になりがちです。それぞれ別の名前がついている以上、まったく同じ内容になるはずがない、というのが大前提です。
「問い」と目的の重複
このように「問い」と研究目的にほぼ同じことを書く例はかなり多いです。背景、問題提起を書いた流れで目的を書くことは自然なので、「問い」に目的を書いてしまいがちです。
「問い」は背景と問題点、研究のアイデアのまとめに相当し、この段階では意識して研究目的を書かないようにしないといけません。
目的と研究方法・研究計画の重複
研究目的に方法を書いてしまうパターンも良く見られます。特に、看護系や臨床系ではアンケートや将症例調査をすること自体を目的とする人が多く、方法の繰り返しになってしまっている人が多い印象です。
「手段の目的化」という言葉があるように、は背景と問題点、研究のアイデアのまとめに相当し、この段階では意識して研究目的を書かないようにしないといけません。
着想の経緯と独自性の重複
実はこの場合は必ずしも悪いわけではなく、アイデア自体が独自であるケースではしばしば登場します。しかし、たとえそうだったとしても、全く同じ文章を別の場所で繰り返し書くことには強い抵抗があります。
同じことを繰り返し書いても新しい情報は増えず、有利には働きません。それぞれの項目で説明しているように着想の経緯と独自性は似てはいるものの、異なる内容を求められていますので、同じ内容・武将で代用してしまうとどちらも中途半端になってしまいます。明確に書き分けることが必要です。