「散歩をしていたら思いついた」と言う方がいますが、ピントがずれています。 着想の経緯では、思いついたきっかけではなく、なぜその問題を、いま、あなたが取り組む必要があるのか、 なぜその方法なら(他の方法より)うまくいくと考えられるかを説明してくださいということを問われています。
#科研費のコツ 28
— 科研費.com (@kakenhi_com) January 28, 2024
着想の経緯で、おぼろげながら… はダメです🙅
では、うんうん唸って思いついたから良いという話でもありません。
思いついたきっかけではなく、他にも考えられる中で、なぜその着想ならうまくいくと考えたのか(なぜ46%が妥当なのか)が問われています。https://t.co/KijdbcfI6D pic.twitter.com/4wQ8Jc8cLQ
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何かを思う(考える)というのは極めて私的な行為
たとえば、ある人が「日本ではダイヤモンドがザクザク採れる」と考えた行為自体は誰も否定できません(実際には日本ではダイヤモンドはほとんど採れませんが)。ここでは、考えた(思った)内容が事実かどうかは問題ではなく、そう考えたという行為そのものに注目しています。その人がそう考えてしまったのですから、いくら「事実ではない」「間違っている」と言ってもしょうがありません。
このように、申請者がどのような経緯で研究のアイデアを着想しようとも、そのこと自体を否定することは審査員にはできません。たとえば、シャワーを浴びていたときにアイデアを思いついたらダメで、机の前に2時間座って思いついたから良いみたいな評価はできません。審査員ができることは、そうした着想が妥当かどうかであり(その意味でダイヤモンドが採れるというアイデアは間違っています)、そのため申請者は「着想の経緯」においてこの妥当性を説明し審査員を説得する必要があります。
しかし実際には、
といった書き方が非常に多く見られます。しかし、こう書かれても、審査員にとってはそれがどれくらい良いのかについては理解できず、理解できないものには高い評価はつきません。
#科研費のコツ02 「なぜ、いま」「あなたが」「この研究を」する必要があるのか?でも説明したように、これらの項目を説明することこそが、着想の経緯で書くべきことです。