研究課題名にはいくつかのパターンがありますが、もっとも多いのは方法と目的を組み合わせるパターンです。

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研究課題名のつけ方にあるように、研究課題名には大きく方法、目的、展望の3つの全てまたはいずれかを含めます。中でも方法と目的を組み合わせた研究課題名はもっともメジャーなパターンです。

その他のパターンについては拙著『ここはこう書け! いちばんわかりやすい科研費申請書の教科書』をご覧ください。

「方法+目的」型の研究課題名の特徴

科研費などでは全角で40文字が課題名の上限ですので、長すぎる課題名はつけられません。そうした時に、方法、目的、展望のうち最も優先順位の低い展望を外し、研究計画の概要を示すために方法と目的を残す、このパターンはバランスがとても良いのです。実際、研究課題名の全パターンのうち27.5%と第2位です。

まず、研究計画を理解しようとするとき、そもそもこれは何を明らかにするための計画なのか(目的)は真っ先に知りたいところです。そして、その目的をどうやって達成するつもりなのか(方法)についてもぜひ知りたいと考えるでしょう。実際には方法は割愛されることも多いですが(第1位は「目的のみ」型です。)、研究課題の王道は「方法+目的」であると思います。

「方法+目的」型の研究課題名の具体例

方法目的をそれぞれハイライトしつつ、具体例(ここでは基盤(B)の研究課題名)を見ていきます。

  • フレキシブル多電極シートと深層生成モデルを用いた内臓活動の常時計測と可視化
  • 地上・衛星同時観測によるPc5地磁気脈動の励起・伝播特性の解明
  • 「総合的な学習の時間」導入による学校文化・教師文化の変容に関する実証的研究
  • 教育技術移転アプローチによるインドネシア会計教育基盤の形成

このように、方法部分は「による」や「を用いた」の直前が該当します。他にも以下のように副題を用いて方法を説明するパターンもあります。

  • 日韓音楽教育関係史に関する総合的研究1945 年 8 月以降から現在までを中心に
  • アフリカにおける乳幼児の栄養改善と市場の役割市場の季節性と意思決定の性差に着目
  • 半乾燥熱帯畑作地における混作技術革新根圏微生物機能と深層土水の活用

また、目的はわかりやすく「~の解明」「~の開発」がつく場合もありますが、省略されるケースも多いです。