エフォートが足りない?
エフォートとは「研究者の全仕事時間に対する当該研究の実施に必要とする時間の配分割合(%)」です。全体に対する割合ですので、他の研究費を申請するのであれば配分を下げることができます。変更はe-radから。
#科研費のコツ 8
— 科研費.com (@kakenhi_com) January 8, 2024
・科研費申請では民間財団も含めたエフォートを書く
・民間財団の申請でエフォートを書くことはほとんどない
・エフォートは「申請時点」の時間配分
エフォート不足ならどちらを先に申請すれば良いかわかりますよね。応募中の別財団を書く場合も同じです。https://t.co/chhLo0sUr8 pic.twitter.com/9GfjDwRBc9
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エフォートの下限目安
必要なエフォートの目安(エフォートは後で減らせる)であるように、エフォートは採択後に実情に合わせて変更することができます。申請すること自体に制約はありませんし、申請が却下されたからといって特にペナルティがあるわけでもありません。審査はノー審査か極めて緩いので(本人がそう言っている以上、否定しようがない)、必要に応じてエフォートを変化するようにしましょう。
エフォートは通常5%単位であることが想定されていますが、1%単位であっても構いません。20%と21%に本質的な違いがあるとは思えませんが、諸事情で数字調整が必要なケースもありますので…
エフォートを下げる際には5%とか10%にしてしまっても大丈夫なケースが多いですが、一定以下にはしてほしくないという配分機関や研究実施機関側の要望がある場合は素直にそれに従いましょう。
プロジェクト型の場合
プロジェクト型の研究の場合、それなりに大規模な予算がついていることがほとんどで、配分機関としては「これだけ大きなお金をつけたのだから、それなりにコミットして欲しい」と考えています。そのため、30-40%ほどのエフォートは割くことが期待されています。
「AMED Prime」、「さきがけ」などはこの典型的な例です。
専任の場合
プロジェクト雇用など、ある特定の目的をもった研究予算を資金の出どころとして雇用されている場合、その研究に従事することが求められます。その割合はケースバイケースですが、多くの場合は50%以上(学振PDの場合は60%以上)のエフォートを求められます。機関によってはかなり厳格にエフォート管理をし、専任教員(50%以上)・博士研究員(90%以上)のように決められているところもあるようです。
これは給与の根拠にもなっているので、ここは戦うところでありません。エフォートがきつ過ぎる場合は、直接、交渉する以外に、極小のエフォートで分担に入れてもらう、研究協力者(予算配分が発生しないので、エフォートも不要)として研究に参画することになると思います。
裏ワザ
エフォートは民間財団であっても応募中のものは記載するルールです。しかし、たくさんあるとエフォートも割かれてしまいますし、記載するのも大変です。
そうした場合には応募する順番を工夫しましょう。他の助成金の情報を記載する場合以下のパターンがあります。
- 全ての応募中の助成金を記載(科研費など)
- 全ての採択済みの助成金を記載
- 同じ研究テーマで全ての応募中の助成金を記載
- 同じ研究テーマで採択済みの他の助成金を記載
- 記載なし
リストの上から順に要求が厳しく、科研費などは全てを書くことが求められます。ということは…
科研費を真っ先に応募してしまってから、他の民間財団応募すれば良いのです。
科研費応募時点 他の財団には応募していないので、応募中の欄に記載必要なし
民間財団応募時点 科研費には応募中であるが、そもそも記載欄なし
のように出す順番を工夫するだけでも、だいぶ見え方は変わってきます。