おもしろい研究の半分は着想の面白さです。もし、アイデアを出すのが得意ではないと感じているなら、極端なアイデアから始めてみましょう。ありふれた思考からスタートしても良いアデアは出ません。考えのスタート地点をずらすことが近道です。

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はさみうちとは

高校数学などで学んだのを覚えている人もいるかもしれません。ある数列の上限と下限を設定し、その間にあることを利用して極限(の範囲)を求めるというものです。

ここで言う「アイデアのはさみうち」は造語ですが、意味としてはある研究のアイデアを極端な上限と下限で挟み込むことで、選択できうるアイデアや研究の方向性を定めようというものです。

なぜ、アイデアのはさみうちが必要なのか

どんな研究分野にも王道の研究スタイルがあります。しかし、皆が同じ方法で研究すれば、時間がたつにつれ、すぐにできて重要なことは研究され尽くされてしまいます。残されているものは、難しいものか重要でないものばかりです。

こうした状況において、新しいアイデアが必要です。これまでに試された方法・アイデアでは行き詰まりがちです。たとえば、生物学領域では変異体を探し、そこから新しい遺伝子を見つけ、その機能を明らかにする研究スタイルは王道とされていますが、遺伝子の数は有限ですし、見つけやすい変異体はほとんど見つかっています。そのため、こうしたアプローチで研究することは以前よりも難しくなっており、探したけど見つからなかった(他で見つかったものと同じだった)というケースが増えています。

アイデアの上限・下限とは

新しい切り口を得るためには、自分が思っているよりももっと極端なアイデアや方法から初めてみることがお勧めです。

なにかを探す系

一つ一つ調べていては十分な数を調べることができません。発想を変え、十分な数(100?1000?)を調べるためにはどのようにすれば良いか?と逆に考えます(上限)。さらに発想を変えて、ある程度のまとまった数を調べなくてももっと可能性を高める方法はないだろうか?数個を調べるだけで十分になる方法は本当に無いのだろうか?(下限)と考えます。
 そうした制約の下でどうしたら、より簡単に、より効率よく探し出せるかを考えます。

調査する系

アンケート調査は、調査数が十分でないケースが多く見られます。回答数をなるべく増やすためにはどうすれば良いかを考えます。たとえば、複数研究の合同調査、過去の調査の再解析はありうるアイデアでしょう。また、そもそもアンケートをせずに目的を達成できないかと考えることで、行動データやセンサによる計測という別の方向性につなげるのもありでしょう。

このように一見極端と思われるアイデアから思考をスタートさせると、意外と面白いアイデアが出てくるものです。