必須ではありませんが、3年や5年といった研究期間全体のタイムテーブルを入れると、何をどのタイミングで行うのか一目でわかります。そのため、審査員が研究計画全体を把握でき、実現可能性を評価しやすくなります。ただし、実際の学振や科研費ではタイムテーブルを記載する専用のスペースはありませんので、研究計画の冒頭か最後に書くことになります。
タイムスケジュールにはWordやPowerPointの表ベースの方法とテキストベースの方法があります。海外の申請書ではテキストベースが多いようです。いずれの方法でも、ある程度のスペースは必要ですので、余裕がない場合は省略してください。他に書くべきことはたくさんあります。
表ベースのタイムテーブル
表機能で表を書いておいてから、図形の挿入で→を書き入れます。右クリック > [オブジェクトの書式設定] > [影]のチェックボックスを外して、→の影を消しておきます。オブジェクトは位置合わせが難しいですが、Macの場合⌘(command)を押しながら十字キーを押すことで微調整ができます。
テキストベースのタイムスケジュール
テキストベースの場合は、→の位置はスペースのフォントサイズやインデント等で調節します。いずれの場合も大見出しと小見出しは字の太さを変え、メリハリをつけています。
他にも、矢印(→)ではなく色の濃淡で表現したり、ガントチャート(工程表)のような表示にしたりと、色々なパターンが考えられます。研究計画の妥当性と全体像をわかりやすく伝えることが主目的ですので、どのような形式でも構いません。
タイムテーブルは意外とスペースを使う
タイムテーブルにはスペースを使いすぎる割に対したアピールにならないというデメリットが存在します。申請書の注意書きに「何をいつまでに…」のような指定があったり、明確にタイムテーブルを求められていたりしなければ、ほとんどの場合不要ではないでしょうか。
XXXXを5月までに、その後YYYYを8月までに…
と書いたところでそのスケジュールがどれくらい確実に守られるのかについては怪しいものですし、審査員の側もそれほど真剣に受け止めないでしょう(6月までにこれをするの!?すごい!よく考えられている!採用! …とはならないでしょう)。そうである以上、他に書くべきことがあるのであれば、タイムテーブルの優先度は低くなります。
また、すごく簡単なことを1年かけて行う、すごく難しいことを短期間で達成する、などタイムテーブルを示すことで逆に計画の妥当性を訝しむ結果になってしまっている申請書も目にします。タイムテーブルを示すのであれば、妥当な計画にするように注意が必要です。