具体的な申請書作成スケジュール
どんなに良くかけた申請書でも締切日を過ぎてしまい審査がなされないのであれば意味がありません。申請書を書くと決めたら、まずは締切日を確認しましょう。
締切日の2ヶ月前
いよいよ手を付け始める時がやってきました。どういった内容で申請するのかについて漠然と考え始めましょう。また、関連する文献を調べ始めるのもこの頃です。
どうせ後で大幅に見直しが入りますので、まずは思いついた言葉の切れ端を書き留めて、アイデアをまとめる作業をしましょう。マインドマップやKJ法などを試してみるのも良いかもしれません。
締切日の1.5ヶ月前
もうこれ以上は先延ばしにできません。研究の背景など書きやすいところから書き始めましょう。細かいところはおいておいて、まずは一通りを書き上げることを目指します。
締切日の1ヶ月前
この段階で一通りの形が出来上がっていることが理想です。完成度は50%程度で構いません。早めに一通りを完成させておき、最低限いつでも出せる状態を作り出しておくことは非常に重要です。なぜなら、申請書に完璧はありえず、どんなに時間をかけても迷いやゆらぎは出てしまいます。そうしたことにこだわりすぎるあまり、申請のチャンスを逃してしまっている人を数多く見てきました。応募すると決めたのですから、言い訳は無しです。また完璧を目指さないといけないという思いも捨てましょう。
ここから2週間ほどはブラッシュアップの作業に入ります。まずは全体のロジックが十分に説得力があるかのチェックです。思いつくまま書いた文章は自己中心的であり、後で見返してみると説得力に欠けていることは自ら気づこともあるでしょう。時間に余裕があるということは自分の頭をリセットするチャンスも十分にあるということです。この段階で完成度を80%程度まで持っていき、少なくとも論の流れには変更がないようにしておきます。
締切日の2週間前
いよいよ締切日が見えてきました。表記の揺れや図のクオリティを上げる、行間・フォント等を揃える、文章表現を微調整するなどすべきことは山ほどあります。ひとつひとつは大したことが無いように思えるかもしれませんが、こうしたことを積み重ねて初めて高いクオリティの申請書となります。内容的に同じであれば、誤字脱字が無いことや体裁が美しくい方が良いに決まっています。これは研究の内容と直接は関係ありませんが、評価者はこうした印象に非常に影響を受けやすい人間です。決して馬鹿にはできません。
締切日の1週間前
申請書からは一旦離れて、別のことをして頭をリセットしましょう。別のことをしながらも折に触れて考えることで、ふと閃くことがあります。
締切日の2日前
いよいよ最後の見直しです。今一度、新鮮な気持ちで申請書を読み直してみましょう。自分が審査員で、誰かが(もしくは嫌いな人が)応募してきた申請書というつもりで読みましょう。この後におよんでの大幅改稿は危険ですので、微修正だけにとどめます。逆に、どんなに細かいところであっても気づいたことは修正するようにしましょう。
締切日の1日前
慌てるとろくな事は起こりません。締切日の前日には提出するように心がけましょう。出してから致命的なミスに気づくことは良くあることです。そんな時でも1日の余裕があれば、修正可能です。
提出直後
多くの場合、締切日は実は本当の締切ではありません。事務や提出先に言えばなんとかなるケースがかなりあります。念のためにもう一度チェックしておきましょう。
提出後
修正のチャンスがこれ以上無いのであれば、気にするだけ時間の無駄です。さっさと次の申請書を書くか、研究を進めるかしましょう。過去を変えることはできませんし、未来を完全に予想することもできません。できることは、今を頑張り、より良い未来になる可能性を上げるようにすることだけです。さっさと忘れて次に進むことが精神衛生上重要です。