制度目的は、申請書へ引用するための標語ではありません。「地域社会の発展」「健康の増進」「文化の継承」「持続可能な社会」といった広い表現を、そのまま研究目的の末尾へ置いても、制度が何を支援したくて、本研究が助成期間内に何を渡すのかは分かりません。

この記事では、公開された目的文を、支援対象、期待する変化、時間軸、本研究の直接成果、次工程へ分解します。科研費原稿全体を財団向けへ書き換える作業は09-10、直接成果を最初の利用者と行動へつなぐ作業は09-11で扱います。ここで完成させるのは、制度目的と研究成果の接続が成立するかを判定する「目的分解シート」と、申請書へ置ける短い接続文です。

目的文の名詞を拾うだけでは、研究の役割は決まらない

目的文から「地域」「環境」「健康」などの名詞を拾い、自分の研究にも同じ語があると適合しているように見えます。しかし同じ対象を扱っていても、制度が支援したいのが研究基盤の回復なのか、現場の選択肢の増加なのか、次段階の実証なのかで、必要な直接成果は変わります。

判断の中心は、制度目的の最終状態を本研究が直接実現するかではありません。制度が望む変化へ進む途中で、現在不足している判断材料、手順、データ、基準、試作、資料整備のどれを、本研究が期間内に供給するかです。長期目標と直接成果の間に次工程を置くと、過大な約束を避けながら適合を説明できます。

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