申請書で「自立して研究を進めた」と書き、推薦書・評価書でも「自立した研究者である」と繰り返しても、根拠は一つのままです。本人は自分が下した判断を示し、第三者は、その判断が反復して現れた場面、停滞時の対応、時間を通じた変化を示します。

同じ文章を二枚に置いても、証拠は二倍にならない

申請者が推薦者へ原稿を渡すと、推薦書や評価書が申請書の要約になりがちです。「主体的に研究へ取り組んでいる」「高い分析力を有する」「将来有望である」といった評価語が並びます。しかし、その評価が何の観察から導かれたのか分からなければ、審査員は申請者本人の自己評価と独立した証拠として扱いにくくなります。

令和9(2027)年度採用分の学振DCでは、申請内容ファイルを申請者が作成し、評価書は現在の研究指導者が別に作成します。評価書では、申請者の「研究者としての強み」と「今後研究者として更なる発展のために必要と考えている要素」を具体的かつ明確に記すことが求められています。ここから先の証拠分担は公式の指定ではなく、二つの書類を重複させないための実務的な設計法です。

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