実現可能性は、「申請者が優秀か」を一文で証明する欄ではありません。目的へ答える論理が閉じているか、必要な測定・分析を実行できるか、期間・設備・体制が研究を止めないかを、弱点ごとに別々に確認します。

実現可能性が弱い計画は、根拠の量ではなく置き場所がずれている

研究計画の末尾に、論文数、保有技術、設備、共同研究者、予備的検討をまとめて書いても、実現可能性が十分に伝わるとは限りません。審査員が確かめたいのは、根拠が豊富かどうかではなく、計画のどの不確実性をどの根拠が減らしているかです。

たとえば、高性能な装置を利用できても、比較設計が目的に答えられなければ研究は成立しません。解析経験があっても、今回必要な試料を期間内に確保できなければ止まります。反対に、設備が簡素でも、問いに必要な比較が明確で、既存手法を確実に運用でき、対象へ継続的にアクセスできるなら、実現可能性は説明できます。

そこで編集上の道具として、根拠を「論理」「技術」「体制・運用」の三つに仮置きします。これは制度上の公式分類ではありません。根拠の抜けや重複を見つけ、異なる種類の懸念を一つの業績文で済ませないための点検枠です。

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