挑戦的研究の価値は、成功確率の低さでは決まりません。核心仮説が支持されなかった場合にも、何が否定され、どの選択肢が残り、次の研究判断がどう進むのかを示します。不確実性を放置せず、結果分岐ごとの情報価値へ変換します。

「成功すれば大きい」は、挑む理由の半分しか説明していない

挑戦的研究では、確実に成功する計画だけを並べる必要はありません。一方で、「成功する保証はないが、成功すれば大きな成果になる」と書くだけでは、審査員は投資判断をできません。失敗の可能性が高いこと自体は、研究の価値ではないからです。

審査員が知りたいのは、何が最も不確実なのか、その不確実性をどの観測や比較で判定するのか、結果が想定と異なった場合にも何を学べるのかです。挑戦的な計画でも、得られる結果が「成功」か「失敗」かの二択しかなければ、研究後に残る知識が見えません。

そこで、挑戦の中心を一つの核心仮説として置き、その仮説が支持された場合と支持されなかった場合の双方について、得られる結論と次の判断を設計します。重要なのは、無関係な副産物を増やすことではありません。主要な問いを検証した結果として、どの説明を残し、どの説明を捨てられるかを示すことです。

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