挑戦性は、「新しい」「難しい」「成功すれば大きい」と強調するだけでは伝わりません。従来の研究がどこで判断不能になっているのか、その壁に対して本研究の仕組みがなぜ効くのか、成功したときに分野のどの判断が変わるのかを一続きで示します。

新しい方法を使うだけでは、挑戦性にはならない

挑戦的な研究を説明しようとして、前例のない対象、最新の技術、難しい条件を並べる申請書があります。これらは研究の独自性や技術的難度を示す材料にはなりますが、それだけでは、なぜこの研究が分野の現状を変えるのかは分かりません。

たとえば、従来より高い時間分解能で現象を観測する研究でも、既存の説明を精密化するだけなら、価値は高くても挑戦性の中心はそこではありません。反対に、特別に新しい装置を使わなくても、分野で当然視されてきた比較単位を変え、従来は判別できなかった二つの説明を区別できるなら、研究の挑戦対象は明確です。

挑戦性を判断するときは、方法が新しいかより、その方法によって何が初めて判断可能になるかを見ます。申請書では、従来の壁、本研究の突破口、成功後に変わる判断を対応させます。

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