申請書の研究目的、単に「調査する」「明らかにする」で終わっていませんか?審査員が知りたいのは、その調査の先にある「解決策」と「学術的意義」です。現象の羅列から抜け出し、具体的な解決の方向性を示すだけで、説得力は劇的に向上します。

審査員を悩ませる「調査します」「検討します」の罠
申請書の「研究目的」の欄で、「〇〇の実態を調査する」「△△について多角的に検討を加える」といった表現は本当によく見かけます。書き手としては、これから行う膨大な作業を真摯に、かつ正確に描写したつもりかもしれません。未知の要素が多い研究において、あえて断定を避けて控えめに書くのは、ある意味で研究者としての誠実さの表れでもあります。
しかし、膨大な数の申請書を限られた時間で読み込まなければならない審査員にとって、この控えめな表現は強いフラストレーションを引き起こします。
審査員が本当に知りたいのは、あなたが「どんな作業をするか」ではありません。「その作業をやり遂げた結果、どのような学術的な課題が解決するのか」です。
調査や検討というのは、研究を推し進めるための手段に過ぎません。手段そのものを目的に据えてしまうと、最終的にどこにたどり着きたいのかという着地点が極めて曖昧になります。「データをたくさん集めた後、結局どうするつもりなのだろう」「現状を報告して終わりなのではないか」。そんな懸念を抱かせてしまいます。
競争的資金の審査で求められているのは、現状の単なるスケッチではなく、仮説に基づいた未来の解決策の提示です。作業予定表の枠を超え、学術的な問いに対する明確なアンサーを言語化しなければ、激しい競争を勝ち抜くことはできません。
このアーカイブはゴールド会員限定です
この記事は、毎年 6月29日 の当日のみ無料公開されます。
本日は対象外の日付のため、アーカイブの閲覧にはゴールド会員への登録が必要です。
所属機関に有料版をおねだりしませんか?