創造性に遠すぎる将来展望を書いても響きません。 比較的近い将来について、

  • 当該分野の研究に対するインパクト
  • 周辺関連分野へのインパクト
  • 社会に対するインパクト

を分けて書くと良いでしょう。

独自性と区別する

〇〇〇は本研究の独自性であり創造性である。

創造性は多くの人が問題なく書けているパートですが、それでも、独自性と区別されずに書かれてしまっているケースも見かけます。当然、別の概念ですので、創造性は短くて良いので1段落を確保してください。

覚えておこう

科研費などに限らずですが、独創性と創造性のように、異なる名称を与えられている場合は必ず異なる概念です。よくわからないので、まとめて記述するなどの無いよう、何を問われているのかをしっかりと咀嚼してから書き始めるようにしてください。

創造性とはインパクト・展望

「研究の創造性」の書き方でも説明したように、創造的な研究とは他の研究や社会に対して(良い)影響を与える研究です。かつてはインパクト・波及効果という名称であり、その方が書くべき内容を想像しやすいかもしれません。

インパクト: 研究成果あるいは研究を実施することそのものがどれだけ大きな変化や影響をもたらすかを示します。これは通常、定量的なデータや指標を使用して測定されます。例えば、精度の向上、コストの削減、社会問題への寄与などが考えられます。インパクトは、社会と直接つながっているタイプの研究の成功を判定する主要な評価要素の一つであり、その目標や成果を明確に定義し、測定可能な指標を設定することが重要です。

波及効果: 研究成果や開発した手法やデータが引き起こす影響がどのように広がり、他の要因や領域に影響を与えるかを指します。これは、直接的な影響だけでなく、間接的な影響も含みます。社会、周辺関連分野、当該研究分野などの他の側面にどのような影響を及ぼすかを評価します。

創造性はあまり書きすぎない

創造性は論文におけるディスカッションと少し似ています。この研究が何に役立つかについて予想して書いてください(それにより、本研究をより大きな一部として位置づけ、重要性を示してください)、という点では同じような役割を持っています。しかし、創造性はディスカッションよりも仮説が多いことに気をつけてください。

論文

結果(事実)→展望(予想)
論文においては結果までは確定しているので、展望には「こうなるんじゃないか」という予想を書く。

申請書

得られるであろう結果(予想)→創造性(予想)
申請書において確定しているのは無く(予備データはあるかもしれません)、「こんな結果が得られた場合には、こうなるんじゃないか」と、予想の予想を書く。

こうした理由から、創造性(あれにも役立つ、こうなるかもしれない)を多く書いたところで絵に描いた餅で虚しいだけです。この研究が大きな展開に繋がりうることを示せればそれで十分です。