「問題なのは問題が未解決だからです。だから解決します」という循環論法は、申請書の評価を劇的に下げます。審査員が求めているのは、意気込みの反復ではなく、課題を解決可能なサイズにまで分解する因数分解の工程です。論理をポエムから設計図に変える技術を解説します。

導入:なぜ研究者は「あたりまえポエム」を書いてしまうのか
ネット上でたびたび話題になる、何かを言っているようで実質的に何も言っていない同語反復の構文。「約束は守るためにあります。だから守るんです」といった表現がその典型です。笑い話のように聞こえますが、実際、数多くの申請書添削を行う中で、この循環論法に陥った研究計画に頻繁に遭遇します。
「がんの治療は重要である。したがって、本研究はがん治療法の開発を目的とする。」
「この分野の研究は誰も行っていない。したがって、本研究には独自性がある。」
これらは文法的に間違いではありませんが、研究計画としては情報量が乏しく物足りません。「重要だから重要だ」「新しいから新しいのだ」と繰り返しているに過ぎず、審査員が最も知りたい「どのように解決するつもりなのか」が抜け落ちているからです。
なぜ、知的な研鑽を積んだ研究者が、このような「あたりまえポエム」のような文章を書いてしまうのでしょうか。その原因を突き止め、審査員を納得させる具体的な論理構造へと転換する技術を解説します。
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