エフォート欄を「事務的な数字」と軽視していませんか。科研費では形式要件でも、AMED等の合議審査では意味が変わります。内容が拮抗したボーダーライン上では、比較可能な唯一の指標であるエフォート(本気度)が当落を分ける決定打になります。数字に込めるべき戦略的メッセージを解説します。

導入
研究計画調書の末尾にある「エフォート(研究実施時間の配分率)」の欄を、単なる事務手続きとして処理していないでしょうか。多くの研究者は、現在の業務実態に合わせてなんとなく数値を記入するか、あるいは所属機関の規定通りに機械的に埋める作業に終始しています。
確かに、科研費(特に基盤研究など)の一次審査(書面審査)においては、エフォートは過度の集中をチェックするための形式的な項目に過ぎません。審査手引にもある通り、常識的な範囲であれば、その多少が点数に直結することは稀です。
しかし、この認識をすべての競争的資金に適用するのは危険な誤解です。特にAMED(日本医療研究開発機構)やJST(科学技術振興機構)の「さきがけ」「CREST」など、採択数が少なく、面接や合議による審査が重視されるグラントにおいては、エフォートの数値が持つ意味合いが劇的に変化します。
ここでは、エフォートは事務的な数字ではなく、審査員が採否を決定する際の最後の拠り所となり得るのです。
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