「失敗データ」は隠すべき恥ではありません。「行き止まり」を示す貴重な地図です。「A法ではダメだった」と明記することで、「だからB法でやるしかない」という計画の必然性は飛躍的に高まります。ネガティブデータを、研究の「迷いのなさ」を証明する武器に変える記述技術を解説します。

導入:成功データだけでは「必然性」が弱い
申請書には「うまくいったデータ」しか載せてはいけないと思い込んでいませんか。確かに、研究計画が破綻するような致命的な欠陥を見せてはいけません。しかし、多くの申請者が隠そうとする「失敗した予備実験の結果」は、使い方次第で、研究計画の必然性を強固にする最強の根拠になります。
審査員は常に「なぜこの方法(方法B)なのか。もっと簡単な方法Aがあるのではないか」という疑問を持っています。特に、あなたが提案する手法が「高コスト」「高難度」「時間がかかる」ものである場合、この疑問は致命的な減点材料となります。
この疑問に対し、「方法Bが優れているから」とBのメリットだけを主張しても不十分です。「方法Aではダメだったから」という事実(ネガティブデータ)が加わった時、初めて審査員は反論の余地を失い、あなたの選んだ道を「正解」と認めざるを得なくなります。
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