「手を高速で動かし、空を飛ぶ」。この計画の一番の問題点は方法ではなくゴールの不在です。0.1秒浮くのか、成層圏まで行くのか。ゴールの定義がないと、審査員はその方法が妥当か判断できません。研究計画はToDoリストではなく、成功の定義を売り込んでください。

1. 導入:審査員は「物差し」を持っていない
研究計画調書を書く際、多くの申請者が「何を(What)」と「どうする(How)」の記述に全精力を注ぎます。
「最新の顕微鏡を用いて……」「大規模なアンケート調査を実施して……」。
確かにこれらは具体的ですが、審査員にとっては手段に過ぎません。
例えば「手を高速で動かして(どうやって)、空を飛ぶ(何を)」という研究計画があったとします。審査員はこの計画をどう評価すべきでしょうか?
もし、申請者が「0.1秒だけ浮くこと」をゴールにしているなら、「そんなこと研究費を使わなくてもできる(不採択)」と判断されます。
逆に、「成層圏まで飛ぶこと」をゴールにしているなら、「人間の手でそれは物理的に不可能だ(不採択)」と判断されます。
つまり、「どこまで明らかにするか」という到達点(ゴール)の宣言がなければ、審査員はその研究方法が妥当か・無謀か・簡単すぎるか、さえも判断できないのです。
評価不能な申請書は、当然ながら採択されません。
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