独自性を「世界初」と混同していませんか? 多くの申請者が、この言葉の定義を間違えたまま書き始め、審査員に「で、それがどうした?」と思われています。独自性とは奇抜さではなく、代替不可能性です。似て非なる「独創性・特色・優位性」との違いを解説します。

申請書の「本研究の独自性」欄を書くとき、あなたはどんな言葉を選んでいますか?
「世界で初めて〜」「これまでにない〜」「画期的な〜」。

言葉を飾るのは簡単ですが、審査員は冷徹に見ています。

それ、ただ「変なこと」をやってるだけじゃない?
新しいかもしれないけど、性能は既存のものより低いよね?

科研費における学術的独自性(Originality)は、日常会話の「ユニーク」とは意味が異なります。
ここを履き違えると、どんなに新しいことを書いても「ひとりよがりの研究」として処理されます。

今回は、曖昧に使われがちな独自性・独創性・特色・優位性・重要性という似たもの同士の言葉を厳密に定義し、因数分解します。

1. 導入:言葉の定義が「研究の解像度」を決める

なぜ、言葉の定義にこだわるのか。
それは、「何を書くべきか」は言葉の定義からしか生まれないからです。

もしあなたが「独自性=他と違うこと」だと思っているなら、あなたの申請書は「奇抜なだけの提案」になります。
もし「独自性=優れていること」だと思っているなら、それは単なる「スペック競争」になります。

科研費が求める「独自性」とは、もっと複合的で、戦略的な概念です。

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