「なぜそのテーマなのか」という問いに、「面白そうだから」や「未解明だから」と答えてはいけません。審査員が求めているのは必然性です。過去の経緯、自身の発見、学界の潮流。これら複数の線が、運命的に交差する「交点」として本研究が存在することを証明する図解思考を伝授します。

導入:それは「単なる続き」ではありませんか?
審査員が「本研究の着想に至った経緯」の欄を読む際、最も頻繁に遭遇し、かつ評価を下げるパターンがあります。それは、経緯が単なる履歴や日記になっているケースです。
私はこれまでAを研究してきました。その過程でBという現象に興味を持ちました。だから次はBを研究します。
一見筋が通っているように見えますが、これはあなたの個人的な時系列に過ぎません。審査員は、あなたの研究人生の「次回予告」を見たいわけではないのです。審査員が求めているのは、「Why This(なぜ、数ある選択肢の中で、このテーマでなければならないのか)」という問いに対する、論理的な回答です。
単なる興味の延長に見える研究は、「別に今やらなくてもいい」「他の人がやってもいい」と判断され、優先順位を下げられます。一方、採択される申請書は、着想の経緯が「主観的な興味」から「客観的な必然」へと昇華されています。論理を突き詰めていくと、この研究に取り組まざるを得ないという不可避な結論として提示されているのです。
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