申請書において、審査員にストレスを与えないためにはWordのデフォルト設定を調整することから始まります。行グリッド線の解除、行間の固定、アンカー固定など、絶対に崩れないプロ仕様のレイアウト構築法と図表配置のワークフローを解説します。

その確認を怠ると何が起きるか
科研費や学振の申請書を作成する際、Wordのデフォルト設定のまま執筆を進めてしまう研究者は少なくありません。文章の中身こそが重要であり、体裁は二の次であるという考え方は一面では正しいですが、申請書という競争的資金を獲得するための書類においては、そのひと手間を惜しむことで致命的な事態を招く可能性があります。
例えば、少し文字サイズを大きくしただけで行間が不自然に大きく開いてしまう。あるいは、文章を数行加筆・修正しただけで、数ページ先に配置していたはずの図表が予期せぬ場所へ吹き飛んでしまう。こうしたレイアウト崩れの現象は、申請書作成の最終盤、すなわち最も思考を研ぎ澄ませて内容の推敲に集中したい時期において、極めて深刻な時間的ロスと精神的疲労を生み出します。貴重な時間を「Wordの機嫌をとる作業」に奪われてしまうことは、研究者にとって大きな損失です。
さらに重大な懸念は、レイアウトの乱れが審査員に与える心理的な悪影響です。多忙を極める審査員は、ご自身の研究や業務の合間を縫って、数百件に及ぶ調書を限られた時間の中で読み込みます。図表と本文の位置関係が離れていて視線が行ったり来たりする紙面や、行間が詰まりすぎて黒々とした文字の塊にしか見えない紙面は、研究内容の優劣を判断する以前に、読みにくいという強烈なノイズを与えてしまいます。審査員は敵ではありません。しかし、読みにくい書類を我慢して隅々まで読み解いてくれるほど暇でもありません。
あなたの思考の軌跡を歪みなくストレートに審査員に伝えるためには、Wordの自動的なお節介機能を無効化し、堅牢なレイアウトの土台をご自身で構築することが不可欠です。本記事では、明日からすぐに使えて、どれだけ加筆修正を行っても絶対に崩れないレイアウト制御の技術を、設定項目のリストとして解説します。
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