「問い」と「目的」がズレている申請書は、審査員に強いストレスを与えます。究極的に知りたいこと(Q)に対し、何を行うか(A)が正しく応じているか。本記事では「問い・目的・仮説」の三位一体を峻別し、論理のねじれを解消する技術を解説します。

審査員の認知負荷を増大させる論理のねじれ

科研費の審査において、読み進めるほどに「結局、何がしたいのか」が分からなくなる申請書があります。その最大の原因は、設定した学術的な問い(Q)と、それに対する研究目的(A)が噛み合っていない、論理のねじれにあります。

審査員は多忙な同僚であり、あなたの申請書を読みながら脳内で「この問いを解くためには、この作業が必要だ」という論理パスを無意識に構築しています。しかし、冒頭で「細胞老化の根本的な引き金は何か」という壮大な問いを立てておきながら、研究目的の段落で「新型の顕微鏡を開発し、細胞の形態を観察する」と書かれていると、審査員の脳内パスは断絶します。顕微鏡の開発は手段に過ぎず、老化の引き金を解明するという問いに対する直接的な答え(目的)になっていないからです。

この「Q」に対してズレた「A」を返してしまうミスは、非常に多くの研究者が陥る落とし穴です。問いと目的が一致していない申請書は、審査員に強い認知的ストレスを与え、評価を大幅に下げる要因となります。

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