研究中断の記述で、「育児を通じて忍耐力がついた」といった無理な精神論は不要です。審査員が知りたいのは人生の教訓ではなく、「復帰後の研究遂行能力」と「環境の回復状況」です。中断期間はマイナスではなく評価対象外にするのが制度の趣旨。堂々と事実を記載し、現在の加速感をアピールする論理構成が正解です。

1. 導入:その「こじつけ」は審査員に見抜かれている

出産、育児、介護、あるいは病気療養による研究中断期間。
多くの指南書には「ライフイベントをポジティブに書け」「多様な視点を得たとアピールせよ」と書かれています。

しかし、断言します。無理なこじつけは逆効果です。
「育児で忍耐力がついたので、長時間の実験も可能です」といった記述は、科学的論理性とは無縁の精神論に映り、「この申請者は公私の区別がつかないのでは?」と、プロフェッショナルとしての信頼性を損なうリスクすらあります。

審査員は、ライフイベントが研究テーマそのもの(例:社会学における家族研究など)に直結しない限り、中断期間からの「主観的な学び」には1ミリも関心がありません。
彼らが確認したいのは、リスク管理上の以下の2点だけです。

  1. 正当な理由か:業績の空白期間が、サボりではなく不可抗力(制度上の権利)によるものか。
  2. 現在は大丈夫か:採択後、支障なく予算を執行し、研究を遂行できる環境に戻っているか。

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