「王道の研究スタイル」として、すぐに思いつくことは、大抵やり尽くされています。必要なのは、常識の枠を超えた極端な思考です。極端な上限と下限の挟み撃ちで、常識を飛び越えたアイデアの原石を見つけ出す「アイデアのはさみうち」理論を解説します。

「面白い研究アイデアが浮かばない」
「どうしても先行研究の焼き直しになってしまう」

そう嘆く研究者の多くは、思考のスタート地点を間違えています。
彼らは、現状の王道(スタンダード)から出発し、「ちょっとだけ数を増やそう」「ちょっとだけ対象を変えよう」と考えます。

しかし、残念ながら「王道」はすでにやり尽くされています。
扱いやすい変異体、手頃なサンプル数の調査、標準的な解析手法。これらは過去の優秀な研究者たちが掘り尽くした後です。今からそこを掘っても、出てくるのは搾りかすのような小さな成果だけです。

今回は、レッドオーシャンから脱出し、脳を強制的にイノベーションへ向かわせる思考フレームワーク「アイデアのはさみうち」について解説します。

1. 導入:凡人は「積み上げ」で考え、天才は「極限」で考える

通常の思考は「足し算(積み上げ)」です。
「今は10個しか調べられないから、頑張って20個調べよう」。
これは堅実ですが、劇的な成果は望めません。予算も労力も2倍になるだけで、質的な変化がないからです。

対して、突き抜けたアイデアを出す研究者は、思考の両端、つまり上限と下限から考え始めます。

数学の「はさみうちの原理」のように、ありえないほどの両極端を設定し、その間に挟まれた現実的な解を絞り込む。このプロセスを経ることで、王道とは異なる別の道が見えてきます。

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