世界一の実験装置も、希少なサンプルもない私には、強みなんて書けない… その悩みは誤解です。USP(独自の売り)は、持っている物のスペックだけで決まるのではありません。 平凡な技術でも、組み合わせと視点を変えれば、代替不可能な武器になります。
持たざる者が勝つためのUSP発見法を解説します。

1. 導入:スペック競争から降り、ポジショニングで勝つ
前回の記事では、卓越した技術や資源を持つ場合の「一点突破」について解説しました。しかし、多くの方はこう思ったはずです。
「そんな特殊な技術も、独占的なサンプルも持っていない」と。
安心してください。科研費の審査において、世界初や世界唯一の技術を持っている研究者はごく一握りです。多くの採択者は、市販のキットを使い、誰もが買える試薬で研究しています。
では、なぜ彼らは「強み」をアピールできるのか?
彼らは、技術スペックで勝負するのではなく、研究の立ち位置とコンテクスト(文脈)で勝負しているからです。
「何を持っているか」ではなく、「どう組み合わせるか」に視点を切り替えることで、平凡なスキルセットは強力なUSP(Unique Selling Proposition)に変わります。今回は、持たざる者のための3つのUSP構築戦略を伝授します。