「壮大な問い」を描けば採択されるのではありません。「解き切れる問い」を描くから採択されるのです。多くの不採択者は、風呂敷を広げすぎた結果、結論が追いつかない消化不良(Q>A)を起こしています。審査員に「完結した」と感じさせるための鉄則、等式 Q=Aのロジックを解説します。
画像案
背景:黒板風の背景に白チョーク文字
中央:天秤(バランススケール)のイラスト
左の皿:「問い(Question)」
右の皿:「目的・成果(Objective/Answer)」
状態:左右が完璧に釣り合っている(水平)。
注釈:
Q>AQ>A:頭でっかち(未解決・消化不良)→ ×不採択Q<AQ<A:データ過多(目的不明・ただの作業)→ ×不採択Q=AQ=A:完全解決(カタルシス・約束の履行)→ ◎採択
1. なぜあなたの申請書は「消化不良」と言われるのか
「背景は面白いのに、研究計画が尻すぼみだね」
「仮に、この研究が完成したとしても、最初の疑問は解決しないよね」
もしあなたが審査員から(あるいは指導教官から)このような指摘を受けたことがあるなら、それはあなたが「問い」と「目的」のサイズ調整に失敗しているからです。
多くの研究者は、申請書の冒頭で「人類の課題」や「分野の長年の謎」といった巨大な問いを掲げます。しかし、提示される研究目的(期間内の成果)は、予算と時間の制約上、その一部にしか触れられません。
審査員は、冒頭で提示された「謎」が、結末できれいに「解かれる」ことを期待して読み進めます。この期待値(Q)に対し、実際の成果(A)が不足している状態を、私は「論理的消化不良」と呼んでいます。
本記事では、科研費採択の必須条件である Q=A(問いと目的の完全一致) の原則について解説します。