添削の経験からは、読点が多すぎるよりも少なすぎるケースの方をよく見かけます。読みやす文章には、あなたが思っているよりも多く読点が登場します。もちろん、何でもかんでもブチブチと切れば良いというわけではありませんが、意識して読点を打つことで、わかりやすい文章に生まれ変わります。
長い修飾語二つ以上あるとき
読点は文章を区切り、修飾する言葉とされる言葉の関係を明確にする役割があります。修飾語が短い場合はそうした混乱はおきませんが、修飾語が長くなってくると読点が必要になってきます。
語順が逆になったとき
強調したい時には語順をあえて逆にしますが、その時の区切りとして読点を用います。申請書においてはこうした読点の使い方はほぼ、ありえません。
読点を打たないと、2つの単語の区切りが明確にならないとき
漢字が連続したり、ひらがなが連続したりすると、どこで区切ってよいかわからなくなります。この読点は文法上は打たなくても良いものですので、言い換えや語順の変更で対応できるならば、その方が良いでしょう。
申請書で頻出するのは「は」と「ほ」の字形が似ているための読みづらさで、「~はほとんど」とか「~はほぼ」などが該当します。ただし、こうした場合は諦めてそのままにする場合も多いです。
同一カテゴリを併記する場合には読点を用いない方が良いことも
読点「、」は文章を区切るときのみに使い、並列の時は中点(中黒)「・」を用いることで、文章が読みやすくなります。
この場合、りんごとみかんは同じ果物であり、スポーツや読書と並べたときにりんごとみかんを別々なものとして扱う理由はないので、「・」で併記してもよいでしょう。
また、2つのものを並列的に示す場合は「AAとBB」や「AAやBB」とし、こちらも読点は使いません。
3つ以上のものを並列的につなぐ場合
3つ以上を併記する場合、英語の”A, B, C, and D”と同じノリで「A、B、CおよびD」と書かないようにしましょう。日本語の場合は「A、および、B、C、D」あるいは「A、B、C」が自然です。